発達障害って、わがまま?
NO
発達障害は、わがままではありません。
確かに発達障害の人はこだわりが多く、苦手なものも多いです。
そのため、なるべく快適に過ごすためには注文や要求が多くなってしまいます。
はたから見れば、「わがままな人だな~」という風に見えるかもしれません。
しかし、単なるわがままではないのです。
例えば、食べ物の好き嫌いが多い子どもって、わがままに見えますよね。
でも、アレルギーの多い子どもって、わがままに見えますか?
ある程度知識のある人、常識的な人であれば、アレルギーの多い子どもをわがままなんて言わないはずです。
身体の問題だ、大変そうだ、かわいそう、治るといいね、なるべく協力しよう…そんな風に思うのではないでしょうか。
発達障害は、この「アレルギー」に近いのです。
性格の問題からくるわがままではなく、アレルギー的な拒絶反応、身体の問題なのです。
しかし発達障害はアレルギーとは違って、身体の中で不適応を起こしても身体に表れません。
日本語がへたくそで伝わらないですね…すみません。
アレルギーであれば、良くない対応をしたときに、蕁麻疹や呼吸器の症状としてあらわれます。見た目で分かります。
しかし、発達障害は良くない対応をしたときに、蕁麻疹や呼吸器の症状が出るわけではありません。見た目では分かりません。ただただ「よく分からない行動」「パニック」として外に感情が出たり、ストレスとなって心の中にたまっていくだけです。
そのため、周りの人も発達障害の「アレルギー」的な症状に気づかないかもしれません。
発達障害の人の要求は、わがままではありません。
なんとか社会になじむための、精いっぱいの工夫です。
それを「わがまま」だとか「集団生活でそんなえこひいきは出来ない」なんていう言葉で片付けないでください。
発達障害が一般社会になじむための工夫や努力を、踏みにじらないでください。
工夫ができないのなら、なす術がありません。
発達障害の人間の精いっぱいの工夫が許される世の中になってほしいです。
そのためには、発達障害についてある程度の知識を皆に持ってもらう必要があります。
教育現場や福祉の現場、大企業だけが発達障害に理解を持っていても、足りません。
中小企業や町の工場のような、小さな世界で生きる人にも発達障害を知っていてほしいです。