この記事は、リライトです。
元々「メンヘラにとって農業は療養になり得るか?」というタイトルでしたが、「発達障害者が農業をするべき〇つの理由」というタイトルに変更し、加筆しました!
目次
発達障害者に農業をすすめる6つの理由
- 太陽光を浴び、規則正し生活ができる
- 自己効力感の向上に繋がる
- 対人ではなく対物のため、わずらわしい対人コミュニケーションが少ない
- クリエイティブさと地味な作業のバランスがほどよい
- 心身をバランスよく鍛えられる
- ひとつひとつの作業に根拠があり、合理的である
※個人的な考えであり、科学的根拠はありません。
「芸術じゃない限り、科学的根拠のないものには価値がない」と考えているので、今後根拠をつめなきゃな、と思い中。
では、ひとつずつ説明したいと思います!
1.太陽光を浴び、規則正しい生活ができる
うつ病の治療でも光療法があるように、太陽光には「体内時計をととのえる」効果があります。
この時期の日光はとても暑いですが、それ以上に「すっきり感」を感じます。
発達障害の人、特にADHD系の人は生活リズムを崩しやすく、生活がぐちゃぐちゃになりがちです。
太陽光を浴びることは大切。
でも、早起きは難しい。
だから、早起きの理由を作っちゃえばいい!
また、野菜を育てる以上、日中に作業する必要があります。
そのため、太陽基準の生活・野菜基準の生活=朝型の生活になります。
狩猟採集をしていた時代から、人間は基本的に朝型にできています。
「夜勤に慣れてるし~」という人もいると思いますが、人間、夜勤は向いていません。
現代、特に都市部では、町全体が「24時間営業」。
そのため、誰かが夜中に働かなければなりません。
反面、田舎は違います。
近所のスーパーは、9時~19時45分の営業。
夜中に働く必要がありません。
太陽に逆らわず、太陽に従って活動することは、生物として自然なことなのだと感じる日々です。
人間が自然界の頂点ではなく、あくまでも自然の一部なのだなぁと感じることができます。
農業をすることは、(スピリチュアルな意味ではなく、)生物として健康になれる!
2.自己効力感の向上に繋がる
土を自分で耕し、世話をし、収穫し、出荷するあるいは食べるという一連の流れは【自己効力感】の向上に繋がります。
継続してやってきたことが「野菜」という目に見える形で表れることは、「自分は出来る」という意識に繋がります。
しかも、その野菜が自分や家族の生活に役立つのです。
食費を抑える効果もあり、出費が減ります。
3.対人ではなく対物のため、わずらわしい対人コミュニケーションが少ない
発達障害の人は一般的に、「コミュニケーションをとるのが苦手」と言われています。
しかし今の時代、ほとんどの職種が「コミュニケーション重視」です。
実際の能力(教師の「教える」、営業マンの「商品知識」、介護士の「介護スキル」など)以上に「コミュニケーション能力」が重視されます。
発達障害の人は、様々な興味や関心を持っています。高い能力を持っていることも多いです。
しかし、コミュニケーション能力が低い(非発達障害者と合わない)ため、能力を発揮できずに見過ごされている可能性もあります。
「コミュニケーション能力」という答えのないものを求められがちな世の中ですが、
野菜と人間の間にコミュニケーション能力は必要ありません。
確かに、周囲の人との関係性においてはコミュニケーションが必要です。しかし、野菜と私という関係性においては、空気を読むこと、瞬発的な気遣いをすること等は必要ありません。
目に見える野菜に向き合い、必要な作業をこなし、淡々と作業が進みます。
目の前にあるものにただただ向き合う、仕事が目に見える、という所が農業の良い所かな、と感じています。
4.クリエイティブさと地味な作業のバランス
毎年作物を変えたり、品種を変えたり、使う道具を変えていくという点では【クリエイティブ】です。
しかし、実際の作業は淡々としていて、【地味な作業】が多いな、という印象です。
この「淡々」「地味な作業」が発達障害には大切だと感じます。
(※ ADHDで極度の飽き性の場合、「淡々とした地味な作業」は苦手かもしれませんが…)
暇があると、余計なことを考えてしまいます。
手がとまると、頭ばかりが動きます。
農業は身体を動かすため、身体が暇になりません。
気が紛れて、良い作用がある。と思います。
5.心身をバランスよく鍛えられる
発達障害の人は、運動機能の問題を抱えていて、身体の動かし方が不器用であることがあります。
(【感覚統合】等と呼ばれる分野の話になります。)
身体の動かし方が不器用→運動をしたくない→運動をしない となり、「運動が嫌い」という発達障害の人は多くいます。
しかし、運動はスポーツだけではありません。
身体を動かすということが大切なのです。
農業は全身を使うため、いい運動になります。(腰が痛くなったりもすると思いますが…!)
「スポーツが苦手」な発達障害の人も、農業でバランスよく身体を動かすことができる!
6.ひとつひとつの作業に根拠があり、合理的である
発達障害の人(特に自閉症スペクトラム圏内の人)は、「理由が不明なものを頑張ることができない」という特徴を持っています。
例えば、会議。
既に裏を通してほぼ決まっている事柄も、日本では「会議」を通して決められるような風潮が残っています。本当はもう決まっているのに。会議なんてなくたって、結果は決まっているのに。時間の無駄です。空間の無駄です。開く理由のない会議。
反面、農作業には、ひとつひとつの作業に根拠があります。
例えば、収穫作業。
作物によって、残す「ヘタ」の長さが違います。
その理由は、鮮度を保つため、他の作物を傷つけないため等様々です。
これらの理由を把握していれば、「は~、この作業意味ないじゃん。イライラする。できない。やりたくない。」という気持ちにはならないはずです。「鮮度を保つため、短く切る!」と、シンプルで分かりやすい理論です。
まとめ
発達障害の人は、社会人になる時に問題が顕在化しやすいと言われています。
それはその人の能力が低いわけではなく、単純に「その仕事が合っていない」「その仕事が向いていない」のです。
発達障害の人の就業先のひとつとして、「農業」を考えてほしい。
「農業ならギリできる」という発達障害の人がいるはずです。
さらに、農業は仕事だけでなく、療養にもなり得ると思います。
ひとつひとつの作業に根拠があり、合理的である。
仕事兼療養。素晴らしい選択肢!人生を豊かにする選択し!
また、「自分はアスペだ」「社会不適応だ」といったように、診断はついていなくとも「自分は発達障害なのではないか?」と感じている人います。
「社会不適応」と自分にレッテルを張らずに、農業を通して自分の心身が心地よい居場所、暮らし方を見つけてほしいです。
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