こんばんは。発達障害(グレーゾーン)当事者として、発達障害の人の「空気の読み方」について書きたいと思います。
一般的に、発達障害の人は「空気を読むのが苦手」と言われます。
個人差はありますが、特に自閉症スペクトラム障害圏(アスペルガー等)の人は空気を読むのが苦手。
しかし、「空気を読む」とは一体なんのことを意味するのでしょうか。
空気とは何か?雰囲気のことか?言葉から察する能力のことか?…
空気の読み方には、3種類あると考えています。
①自動で空気が読める人(普通の人)
普通とは、いわゆる「発達障害ではない人」、専門用語でいうと「定型発達の人」のことを指しています。
普通の人は、
- 雰囲気で状況を察することができる。
- 言葉に頼らなくても、ある程度空気を読める。
- 頭でぐるぐる考えてるわけじゃない。空気を感覚的にとらえている。
その場の空気を察して、人の行動を読み、次の行動をする。
気遣いができる人、という感じです。これが「発達障害ではない人」。
②手動なら空気が読める人(発達障害グレーゾーンの人)
私のような、発達障害グレーゾーン、発達障害の傾向がある人はこの部類です。
- 雰囲気を察することは苦手。
- 言葉を何度も受け取り、「Aさんはこう言った。だからきっとこういう意味だ。その次にBさんはこう言った。だからこれはきっとこういう意味だ。さらにAさんはこう言った。これはこういう意味だろう。だから今、こういう状況なんだろう」という変換がたくさんわれた上で空気を読む。予測が合ってる。
- 理詰め。言葉を字面通りに受け取り、予測することの繰り返し。
- 言葉に忠実に生きている
この人たちは、本当の意味で空気を読めていません。
空気を読めないことを、持ち前の「言葉への忠実さ」で補っている、というイメージです。
見かけ上、とくに問題なく空気を読めているように見えるかもしれません。
でも、頭の中は、手動での変換がめまぐるしく行われています。
①(発達障害でない人)が全自動洗濯機だとしたら、
②(発達障害グレーゾーン、発達障害の傾向がある人)は、全自動洗濯機の中でめっちゃ急いで手洗いしている感じです。めちゃめちゃ疲れます。見かけ上は全自動だけど、中では高速手洗い。人には苦労が見えないからこそ、気づかれず、疲れてゆきます。
③自動はもちろん、手動でも空気が読めない人(発達障害の人)
- ②(発達障害グレーゾーン、発達障害の傾向がある人)のように言葉から状況を予測しても、予測が外れる
- そして、空気が読めない認定をされる。
- 空気をそもそも読もうとしない。読まない。
②と③の線引きは難しいのですが、②が軽度、③が重度と考えると分かりやすいと思います。
②は一見空気を読めているように見えますが、③は明らかに異質。空気を読めていない。周囲から見ても分かるレベル。
まとめ
何が言いたいのかというと、
②(発達障害グレーゾーン、発達障害の傾向がある人)って、見かけ上普通かもしれないけど、実はめっちゃ疲れるよ!っていうこと。
③(発達障害の人)は分かりやすいけど、実は②(発達障害グレーゾーン、発達障害の傾向がある人)の人口って多いんだよ!っていうこと。
空気を読むことが重要視されない世の中になるといいなぁ、と思います。
全部、言葉でやりとりしたい。
「察する」のって、難しい!