わたしは定期的にアイドルにハマる。
ジャニーズとハロプロを基本にしつつ、Leadやアイドルネッサンス、AKB系列にハマったこともある。
アイドルを好きになる時のわたしは、だいたい現実が退屈。
特にこれと言って頑張りたいこともなく、でも悩むこともなく、退屈な時にアイドルにハマる。
現実が忙しい時はアイドルなんて見てる暇ないし、悩みが多くてもアイドルなんてどうでもよくなる。
アイドルにハマってる=現実が退屈な時。
退屈を紛らわしてるんだと思う。
それと同時に、生活の基準となるものが無いから、アイドルという存在で補ってるんだと思う。
受験、親の意見、仕事、好きな異性など何でもいいけど「絶対的なもの」があると、それを中心に生活が回る。
振り回されたり、ストレスまみれになったりすることもあるけど、一つの考えにのっとって生活すればいいので楽っちゃ楽。
退屈で、しかも超自由な今、絶対的なものが何もない。
凡人なわたしは自由に耐えられなくて、何らかの縛りや絶対的な考えを導入したくなる。
だからって会社に所属したくはないし、ハマるような宗教もないし、これといってピンとくるものは無い。
そんなところにアイドルがあらわれると、とても輝いて見える。
アイドルは身近じゃない。遠い存在だ。だけど生きている。
綺麗な容姿で、上手な言葉を言って、見られる用の動きをしてくれる。
一方的に会いに行くことができるので、自分の状況に合わせてアイドル要素を摂取しにいくことができる。
グッズがある。ファン以外にとっては価値がなくても、公式に発売されているものは何故か欲しくなる。その物自体に価値がなくとも、所有すること自体や買う行為に満足感を得られる。
週1で動画やラジオが更新される。わたしの好きなアイドルの動画は木曜日に更新される。木曜日の夜は動画を見るのが日課。一方的に発信されるので、日々のルーティーンに組み込まれていく。
お金を払うとグッズが買えたり、CDが買えたりと自分に幸福が訪れるので、アイドル関連にお金を払うこと自体が幸福感に繋がってくる。
アイドルを応援してお金を払うけれど、それはアイドルのためかと言われたら違う。結局は自分の欲求を満たして、自分を幸福にするためにお金を払う。時間を使う。
アイドルを通して自分を幸福に近づけようとするだけ。
アイドルはファンがいるから成り立ってるし、ファンもアイドルのおかげで楽しく生きられる。お互いに利用し合ってる。
お互いに利用し合ってるのは、どこの世界でも一緒だけどね。家族や会社の人間だって、お互いにメリットがあるから成り立ってる。
お金を落として幸せになって、グッズを所有したくなって、日々のルーティーンに組み込んで、聖地巡礼とかしたくなって、好きなアイドルの好きな食べ物を食べて満足して、これは一体なんなんだろう。
グッズを所有するとか、習慣に組み込むとか、「完全教祖マニュアル」に載ってた「宗教の作り方」と同じだ。
宗教に限らないけど、グッズとか習慣とかって強いんだろうな〜って思う。
アイドルってすごいよね。顔が良くてダンスできて歌が歌える人は一般人にもいる。でもアイドルにはファンがいる。
1回8,000円のライブで3,000人動員したら、1回の公演で2400万円の売り上げ。1日2回公演をしたら、1日で約5000万円の売り上げ。1人3,000円グッズを購入すると仮定すると、グッズ代だけでも1日1800万円。
グッズで1日1800万円…これは驚異的。計算して改めて驚く。
ライブは人件費や施設使用料で経費がかかるけど、グッズの経費なんてたかが知れている。グッズの利益率、すごそうだな…。
言い方は悪いかも知れないけど、ただ顔が良かったり、ダンスができたり、歌が歌える人間に対してこれほどの集客力があるのはすごいことだ。
だって、一つ一つの要素を見たら、ただの人間。同じ人間。
同じ人間に付加価値がたくさんつくと、ものすごい莫大なお金が動く。
不思議だ…。
スキルだけじゃ説明できない「何か」に人が熱狂する。カリスマ性とでも言えばいいのか。スキルだけじゃ説明できない「何か」に熱狂して、たくさんの人を幸せにするのは、やっぱりアイドルと宗教の共通点だと思う。
何が言いたいのか分からないけど。
わたしは今、アイドルという信仰先を久々に見つけて幸福だ。
アイドルに近づきたいわけでもなく、ただひたすら自分の幸福のためにアイドルを利用させてもらってる。
信仰心、消えないといいな。
たまたま好きになったから好きなだけなのに、「この気持ちが消えないでほしい」と思うのは、どういう仕組みなんだろう。
信仰するのって、精神的に気持ちいいんだろうな。
なんか、よく分からない幸せホルモンみたいなやつが脳みそから出てるんだろうか。
アイドルを好きな気持ちをキープする方法を探っていこう。
自分の中の本能に近い気持ちをコントロールするの、難しい。